広島県でも開校ラッシュ!話題の「インターナショナルスクール」とはどんなところ?わたしらしい働き方応援コンテンツ
「インターナショナルスクール」という言葉をよく耳にするようになりました。
近年、全国的にインターナショナルスクールが続々と開校がしております。広島県内でも、ここ数年でこれだけの学校が開校しました。
2019年4月 広島県立 広島叡智学園
2020年4月 神石インターナショナルスクール
2020年9月 瀬戸内グローバルアカデミー
2021年4月 AICインターナショナルスクール(初等部)
特に「広島叡智学園」は広島県立学校では初の「ボーディングスクール ( 全寮制の寄宿学校)」としてスタートしております。県立学校であるため、授業料は中学校では無償。高等学校は、年間約12万円という低額でありながら、中学生のうちから海外の大学進学に向けた教育プログラムを行います。初年度の入学倍率はなんと9.38倍、2023年度は6.55倍と絶大な人気を誇っているようです。
今回はそんな人気のインターナショナルスクールについて、その特徴と広島県内にあるスクールをお伝えいたします。
1.インターナショナルスクールとは?
文部科学省によると「一般的には主に英語により授業が行われ、外国人児童生徒を対象とする教育施設」とされています。このように、本来インターナショナルスクールは日本に住む在日外国人の児童の為に設立された学校でした。
しかし最近では、日本の国籍を持つ子どもでも入学できるスクールが増え、英語教育に重きを置く学校についても「インターナショナルスクール」と呼ぶ傾向が見られています。つまり、現代におけるインターナショナルスクールとは「国際化の進んだ教育施設」を指すようです。
2.インターナショナルスクールの特徴
様々なインターナショナルスクールが存在しますが、共通する特徴をお伝えいたします。
2-1.日本の学校との違い
大きな違いは「教育課程」です。
多くのインターナショナルスクールでは、日本の学校教育法第1条に定められた学校(一条校)ではなく、独自の教育課程を編成している各種学校、または無認可校として位置づけられています。
このようなインターナショナルスクールに子どもを通わせた場合の保護者は、日本の義務教育である、就学義務を果たしたことにはなりませんので注意が必要です。
詳しくはこちらをご確認ください。
2-2.全ての授業が英語で行われる
授業は基本的には全て英語で行われ、学校生活も言語は英語を使いますので、英語力を養うことができるのがインターナショナルスクールの大きな強みです。更に授業は少人数制としている学校がほとんどです。また、日本の一般的な学校の授業との違いとしては「参加型」で、「ディスカッション」や「プレゼンテーション」が中心の授業が多いことが特徴です。自分の意見を伝える力が養える教育システムとなっています。
※2013年より「日本語DP」と呼ばれるプログラムがスタートし、一部の科目を日本語でも実施可能とする授業を取り入れている学校も存在するようになっております。
2-3.多国籍の生徒がいる
学校によって比率は異なりますが、さまざまな国籍をもつ生徒がいます。日本では、同一民族の割合が多く、残念ながら日常生活から異国の文化や慣習触れる機会がなかなかありません。インターナショナルスクールに通うことで多くの価値観を持ちやすくなり、グローバル社会で活躍する人材へと成長する可能性が広がります。
2-4.国内の大学への進学に困難が伴う場合がある
先ほど挙げたように、インターナショナルスクールは国内の義務教育とは別物になるため、国内大学の受験資格を得られない可能性が生じます。また、スクールによってはインターナショナルスクールの高校を卒業しても大検を受けないと大学受験資格を得られない場合もあります。
ただ、最近では「国際バカロレア」という世界的な教育プログラムに参加しているインターナショナルスクールが増えてきており、該当していれば大学受験資格を得ることができます。
従って、高校までインターナショナルスクールに通わせるという場合は、入学前に国際バカロレア実施校であるかどうかを、しっかり確認しておきましょう。
3.何歳から通うことができる?
未就学児が通う「インターナショナル プリスクール」というものも存在しますが、日本の学校でいうところの小学校、中学校、高等学校から入学することも可能です。その際には英語力を中心とした下準備が必要となることになるので注意しましょう。そして一般的にインターナショナルスクールは、18歳まで通う学校がほとんどです。
4.インターナショナルスクールへ通わせるかを悩んだら・・・
インターナショナルスクールに興味はあるのだけど、自身が通った経験のない学校である場合は通わせてもよいものかどうかを悩まれる方も多いのではないでしょうか。そんなときの判断のポイントをお伝えしますので、よかったらご参考にしてみてください。
4-1.将来を具体的にイメージしましょう
インターナショナルスクールは特殊な学校であり、日本の学校とはシステムも環境も全く違います。
スクールによっては将来の進学の選択肢が狭まる可能性があります。先ほどの特徴でもお伝えしたように、日本の高校卒業と同等の卒業資格を取得することができない学校も多く存在します。この場合、高等部を卒業しても日本の高校の教育を受けたと認定されず、大学の受験資格が得られないケースもあるので注意が必要です。「大学の進学先は国内か、海外か」などといった将来を具体的にイメージすることが大切です。
ただ、のちほどご案内する「国際バカロレア資格」といった国際評価団体の認定を受けたスクールであれば日本の高等学校卒業資格を取得することが可能です。日本の大学への進学も視野に入れておられるのであれば、こちらをご参考にしてくださいね。
4-2.子どもの意思
何歳からインターナショナルスクールへ通うかにもよりますが、まずはスクールへ通う本人の意思も確認することも重要であると思います。
例えば、日本の教育課程を行う公立小学校を卒業後にインターナショナルスクールを検討された場合、これまでの友達や環境が全く異なる世界に飛び込むことになります。かなりの勇気と覚悟が必要となることをきちんと本人へも説明しましょう。
4-3.経済的な余裕があるか
学校・子どもの年齢によるので一概には言えませんが、学費だけでも年間約200万円はかかるとされるインターナショナルスクール。広島県では県立のスクールが開校し、授業料が低額のスクールも増えつつありますが、学費だけでなく、入学金や施設使用料、遠方からの通学であれば交通費なども考慮するべきポイントです。家計に大きく影響することになることが予想されますので、家族を含めて入学を検討しましょう。
5.インターナショナルスクールへ通わずに英語力を身につける
これまでお伝えしたように、インターナショナルスクールは教育課程や環境など、様々な面において特殊です。インターナショナルスクールの特徴をよく理解した上での入学をお勧めいたします。
もし「日本の教育を受けながら、英語力も身に付けさせたい」という想いであるのならば、次のような方法があるということも選択肢に入れてみられてはどうでしょうか。
・英会話教室に通う
・ホームステイなどの経験を積ませる
・英語教育に力を入れている私立の学校に通わせる
6.広島県のインターナショナルスクール
最後に、広島県内に存在するインターナショナルスクールをご紹介いたします。
多く存在するインターナショナルスク―ルの中で、今回は「国際バカロレア」の認定を受けることができる学校をプログラム(PYP、MYP、DP)別にご紹介いたします。
「国際バカロレア」とは?
国際バカロレア機構が認定する「国際教育プログラム」のことを指します。
このプログララムに沿った教育プログラムで学び、国際バカロレアの認定試験に合格すると認定証書「ディプロマ」が与えられます。この資格を保有することで進学が可能となる大学が国内外に多く存在します。
PYP :Primary Years Programme(初等教育プログラム)【3歳~12歳】
英数学館小学校
住所:広島県福山市引野町980-1
TEL : 084-941-4115
開校:1994年
特徴:学校教育法第1条に規定されている学校(日本の小学校卒業資格を取得可能校)
つきのひかり国際保育園
住所:広島県廿日市市大野鯛ノ原625-1
TEL :0829-50-2280
開園:2019年
広島インターナショナルスクール
住所:広島県広島市安佐北区倉掛3丁目49−1
TEL :082 843 4111
開校:1962年
MYP:Middle Years Programme(中等教育プログラム)【11歳~16歳】
広島県立広島叡智学園中学校
住所: 広島県豊田郡大崎上島町大串3137−2
TEL :0846-67-5581
特徴:学校教育法第1条に規定されている学校(日本の中学校卒業資格を取得可能校)
広島インターナショナルスクール
住所:広島県広島市安佐北区倉掛3丁目49−1
TEL :082 843 4111
開校:1962年
DP :Diploma Programme(ディプロマ・プログラム)【16歳~19歳】
英数学館高等学校
住所:広島県福山市引野町980-1
TEL : 084-941-4115
開校:1982年
特徴:①学校教育法第1条に規定されている学校(日本の高等学校卒業資格を取得可能校)
②日本語での授業実施校
広島県立広島叡智学園高等学校
住所:広島県豊田郡大崎上島町大串3137−2
TEL :0846-67-5581
開校:2019年4月
特徴:①学校教育法第1条に規定されている学校(日本の高等学校卒業資格を取得可能校)
②日本語での授業実施校
広島インターナショナルスクール
住所:広島県広島市安佐北区倉掛3丁目49−1
TEL :082 843 4111
開校:1962年
AICJ高等学校
住所:広島市安佐南区祇園3丁目1−15
TEL :082-832-5037
開校:2006年
特徴:学校教育法第1条に規定されている学校(日本の高等学校卒業資格を取得可能校)
参照元:文部科学省「IB教育推進コンソーシアム」より(令和5年3月31日時点)
https://ibconsortium.mext.go.jp/ib-japan/authorization/